みなさん、こんにちは。一ノ瀬舞です。 前半では、天城先生に「都市計画道路の罠」を指摘され、絶望の淵に立たされた私。 ここからはその「解決編」。どうすればこの無理ゲーを攻略できるのか、先生に教えてもらいました!
本編:逆転のロジック
天城「雨が降ったら傘をさす。それと同じだよ。業者の言うことが信じられないなら、大元のデータ、つまり『パッチノート(公式の都市計画図)』を自分で確認しに行けばいい」
舞「パッチノートって、どこで見られるんですか?」
天城「市役所の都市計画課だ。料理を作る時、パッケージの完成予想図だけを見て、成分表も確認せずに鍋に具材をぶち込むかい? 不動産も同じだ。業者が持ってきた粗い『広域図』ではなく、役所が保管している1/500や1/2500スケールの『平面図』や『詳細図』を確認するんだ」
天城先生の指示を受け、私は翌日すぐにA市役所の都市計画課へと走った。 窓口で該当の住所を伝え、最新の都市計画図面を出してもらう。そして、業者がくれた図面と照らし合わせた瞬間、私は血の気が引くのを感じた。
舞「せ、先生……! 役所の図面だと、道路の計画線が思いっきり内側に食い込んでます! 庭の11坪どころか、敷地の半分以上、約45坪も削られる計算になります! しかも建物のリビングと玄関が完全に道路のど真ん中です!」
事務所に戻って報告すると、天城先生は「やっぱりな」と冷たく笑った。
舞「これって……もし買っていたらどうなっていたんですか?」
天城「さっきも言った通り、計画が実行された瞬間、君の資産は『強制キャラデリ(キャラクター削除)』だ。建物は取り壊され、残った変な形の土地は用途地域と将来の売却可能性を著しく損なう。立ち退き料をもらえたとしても、ローンを一括返済するには到底足りないだろうね」
舞「先生、それ装備品じゃなくて呪いのアイテムです! なんで業者はこんな嘘をついたんですか!?」
天城「嘘というか、意図的な『調査不足』を装っているんだ。宅建業法上、業者は重要事項説明で都市計画道路にかかる旨を説明する義務がある。でも、彼らはわざと道路課の粗い広域図だけを見て『だいたいこの辺ですね〜』とお茶を濁す。後でバレても『我々も勘違いしていました、計算が大雑把でした』と言い逃れするためさ」
舞「ひどすぎる……! 契約した後で裁判を起こせば、勝てるんじゃないですか?」
天城「たしかに、宅建業法違反の指摘から『リーガル・カウンター・パンチ』を撃つことはできる。実際、類似のケースで買主が業者を訴えた紛争事案もある。でも、業者が支払う解決金なんてせいぜい数十万〜100万円程度だ。数千万円の借金を背負わされた挙句、スズメの涙の賠償金をもらうために何年も裁判ゲーを続けるかい?」
舞「絶対に嫌です……!」
天城「だろう? 投資において最大の防御は『罠を見抜いて、最初から手を出さないこと』だ。特に2026年現在は不動産価格が高騰していて、初心者をカモにするような粗悪な物件が市場に溢れている。表向きの利回りや節税効果なんて言葉に踊らされちゃダメだ」
◆ 本当のシミュレーション結果
天城先生が「正しい数字(役所の図面)」で計算し直した結果がこちらです。
【3年後の真実】
- 収入:月10万円(家賃)
- 支出:月15万円(ローン+固定資産税等の隠れコスト)
- 結果:毎月5万円の赤字。さらに数年後、建物は収用され、残債だけが数千万円残る「完全詰み」状態。
舞「あっぶなーい! 先生のおかげで、ギリギリでゲームオーバーを回避できました……!」
天城「わかったら、二度と『公務員限定の特別枠』なんていうカモリスト専用の甘い言葉に乗らないことだ。さあ、その呪いの魔道書(パンフレット)はシュレッダーにかけておきな」
今日からできる攻略アクション
- 業者の「広域図」を鵜呑みにせず、役所の都市計画課で「詳細図・平面図」を自ら確認する
- 計画線が建物や敷地にどれだけ影響するか、定規と縮尺を使って正確に計算してみる
- 「将来高く売れる」「特別枠」といったセールストークが出たら即座に撤退する
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