第36回 思考の「迷子」を卒業する!真実へ辿り着くための「論理の連鎖」術

皆さん、こんにちは!

「一生懸命考えているのに、結局何が言いたいのか分からなくなってしまう」 「議論をしている途中で、論点がズレて迷子になってしまう」

そんな経験はありませんか? 第35回で「偏見」という霧を晴らしたとしても、目の前の道をどう進むべきかを知らなければ、私たちはまた立ち往生してしまいます。

アイザック・ワッツは、正しい判断を下すためには、思考を**「一本の強固な鎖(チェーン)」**のように繋ぐ必要があると説きました。今回は、あなたの考えを「思いつき」から「揺るぎない確信」へと変える論理の組み立て方をお話しします。

論理とは、知識を繋ぐ「接着剤」である

ワッツは、知性を高める究極の目的は「真理を見つけること」だと考えました。しかし、真理は最初から目の前に転がっているわけではありません。

私たちは、「すでに分かっていること(前提)」から出発し、一段ずつ階段を登るようにして「まだ分かっていないこと(結論)」へと到達しなければなりません。この階段を登るプロセスこそが**「推理・論証(Reasoning)」**です。

ワッツのアドバイスは明快です。「一つのステップが確実に正しいと確信できるまで、次のステップへ進んではならない」。 一箇所でも脆い「鎖の輪」があれば、どれほど立派な結論を導き出しても、それは簡単に崩れ去ってしまいます。

論理の迷子にならないための「3つのチェックポイント」

ワッツ流のロジカルシンキングを、現代風にアレンジしてご紹介します。思考が混乱しそうになったら、この3つを確認してください。

  1. 「言葉の意味」を明確にしているか? ワッツは、議論が噛み合わない最大の原因は「言葉の定義の曖昧さ」にあると言いました。例えば「自由」や「幸福」といった大きな言葉を、自分と相手が同じ意味で使っているか? まずは足元を固めることから始まります。
  2. 「証拠」は十分か? 第34回でも触れましたが、その判断を支える根拠(証拠)が岩のように固いかどうかを確認します。「なんとなくそう思う」という砂上の楼閣に論理を建ててはいけません。
  3. 「飛躍」はないか? 「AならばB、BならばC」と進むべきところを、いきなり「AならばC」とジャンプしていないか? ワッツは、丁寧すぎるほどのステップを踏むことが、結果として最も早く真実へ辿り着く近道だと教えてくれています。

「もしも」の力を使いこなす

ワッツはまた、反対の立場から考える**「仮定の検証」**も重視しました。

「もし、自分の結論が間違っているとしたら、どこに矛盾が出るだろう?」 「もし、別の前提から出発したら、どんな結果になるだろう?」

このように、自分の論理をあえて攻撃してみることで、鎖の弱い部分を見つけ出し、さらに補強することができます。これは現代で言う「クリティカルシンキング」の先駆けとも言える手法です。

まとめ:論理は「あなたを守る盾」になる

今回は、バラバラの知識を強固な確信に変える「論理の連鎖」についてお話ししました。

ポイントを振り返ってみましょう。 第一に、論理とは**「分かっていること」から「未知のこと」へ一段ずつ進む階段**であること。 第二に、言葉の定義を明確にし、ステップを飛ばさない丁寧さが重要であること。 第三に、自分の論理をあえて疑うことで、より強固な結論を作ること。

ワッツは言います。「正しく考える習慣は、人生のあらゆる困難を突破する力になる」。 感情や流行に流されず、自分の頭で論理を組み立てられるようになれば、あなたはどんな複雑な世の中でも、迷うことなく自分の道を歩んでいけるようになります。

【明日からできるアクションプラン】 今日、何か一つの結論を出さなければならないとき(例:どの本を買うか、どう返信するか)、頭の中で「AだからB、BだからC」という3つのステップを言葉にしてみてください。 「なんとなく」を「言葉」にする。その小さな習慣が、あなたの脳の中に強固な「論理の鎖」を作っていきます。

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