みなさん、こんにちは。Web編集者の一ノ瀬舞です。 今日は、私の祖母の家にかかってきた「一本の電話」についてお話しします。これ、ただの詐欺じゃなくて、心理的な隙を突く「プロの犯行」だったんです……。
天城先生の「デバッグ」診断
◆ 今回のバグ(問題点)
- 表向きのメリット:預金の保護、不正利用の防止
- 隠されたリスク:キャッシュカードのすり替え盗難
- 判定:即死レベル(資産全ロスト)
本編:「親切な警察官」という無理ゲーについて
「舞ちゃん、大変! 警察から電話があって、私の口座が犯罪に使われてるんだって!」
休日の朝、祖母からの電話で私の平穏は崩れ去りました。慌てて祖母の家に駆けつけようとしたその時、私はいつもの隠れ家バーへ足を向けました。そう、この世の「クソゲー(理不尽な現実)」を攻略する天才、天城駆先生に助けを求めるためです。
薄暗い店内で、天城先生はいつものように氷をカランと鳴らしながら、私の話を聞いてくれました。
天城「なるほど。で、その『警察官』は、なんて言ってたんだい?」
舞「えっと、『キャッシュカードが不正に利用されている』とか『預金を保護する手続きをする』って……。それで、今から自宅にカードを確認しに来るそうです!」
私がそう伝えると、天城先生は眉をひそめ、手元のタブレットに『GAME OVER』の文字を打ち込みました。
天城「舞ちゃん、それ、完全に『フィッシングイベント』だよ。しかも、かなり悪質な『リアル・アカウントハック』だ」
舞「えっ、ハッキングですか? でも、家に直接来るんですよ?」
天城「いいかい。ゲームで言えば、運営(警察)がいきなりプレイヤー(国民)の自宅に来て、『ログインパスワード(暗証番号)を教えろ』なんて言うと思う? それは絶対にありえないバグ挙動なんだ 」
先生の言葉に、私はハッとしました。でも、祖母は完全に信じ切っています。
天城「その手口はこうだ。まず電話で不安を煽り、『カードを確認する』という名目で家に来る。そして、封筒にカードと暗証番号を書いたメモを入れさせるんだ」
舞「封筒に入れるだけなら、盗まれないんじゃ……?」
天城「そこが罠だ。犯人はこう言う。『封筒に割印が必要だから、印鑑を持ってきてください』とね。被害者が印鑑を取りに奥の部屋へ行った瞬間、用意していた『ニセモノのカードが入った封筒』とすり替える。これが魔法使いのスキル『スライハンド(すり替え)』だ」
舞「そ、そんなアナログな手口で!?」
天城「人間はね、『権威』という装備をつけた相手には弱いんだ。警察官の制服(コスプレ)や、偽造された身分証を見せられると、思考停止デバフがかかる。さらに『今すぐ守らないと全財産失う』というタイムリミットイベントを仕掛けてくるから、冷静な判断ができなくなるのさ」
私は背筋が凍る思いでした。祖母は今まさに、その「親切な泥棒」を家に招き入れようとしているのです。
◆ 数字で見る「詰み」の構造
こちらは、天城先生が計算した、もし被害に遭った場合のシミュレーションです。
【被害発生から1時間の推移】
- 14:00:犯人がカードをすり替えて退室
- 14:15:近所のコンビニATMで限度額いっぱい引き出し(-50万円)
- 14:30:別のATMへ移動し、さらに引き出し(-50万円)
- 15:00:デビット機能で高額商品を購入(-100万円)
- 結果:気づいた時には、口座は空っぽ(HPゼロ)
天城「しかも、犯人は『手続き完了の連絡が来るまで、封筒を開けずに保管してください』と言い残す。これは、被害発覚を遅らせるための『スタン(行動不能)』攻撃だ。数日間、被害者は自分がカモられたことにすら気づかない」
舞「そんな……! 私の給料何ヶ月分だと思ってるんですか! 先生、どうすれば!?」
天城「落ち着いて。まだ『セーブポイント』に戻れるかもしれない。今すぐ祖母に連絡して、ある行動を取らせるんだ」
(後半へ続く!)