みなさん、こんにちは。Web編集者の一ノ瀬舞です。 今日は、恥ずかしながら私の「恋の話」を聞いてください。……いえ、正確には「恋だと思いこまされていた、人生最大のバグ」についての報告です(号泣)。
天城先生の「デバッグ」診断
◆ 今回のバグ(問題点)
- 表向きのメリット:イケメン富裕層との結婚、2人の将来のための資産形成
- 隠されたリスク:全財産の喪失、個人情報の流出、マネロンへの加担
- 判定:即死レベル(アカウントBAN確定)
愛と投資という無理ゲーについて
「先生、私、ついに『運命のパートナー』を見つけたんです!」
富山のブラックな空の下、私が天城先生の事務所に駆け込んだのは、日曜日(2026年2月15日)の夜のことでした。
天城「……舞ちゃん。その『運命』の発生確率は、SSR(スーパースペシャルレア)キャラを無課金で引くより低いって知ってる?」
天城先生は、複数のモニターに映る為替チャートから目を離さずに言いました。
舞「もう、ひどい! 今回は本当なんですよ。相手はアランさん。イギリス在住の外科医で、戦地でのボランティア経験もあるんです。彼、来月日本に来てくれるって……」 天城「へえ。で、そのアランとはどこで会ったの?」 舞「マッチングアプリです。でも、すぐにLINEに移行して、毎日やり取りしてます。ビデオ通話もしましたよ! ちょっと回線が悪くてカクカクしてましたけど、優しそうな人でした」 天城「(ため息)……それで? 話題はすぐに『2人の将来』になり、なぜか『投資』の話にならなかったかい?」
私はドキリとしました。
舞「な、なんでわかるんですか? 私たちが結婚して日本に住むための資金を、彼が得意な『AI暗号資産トレード』で増やしてくれるって。私、試しに10万円入れたら、もう3万円も利益が出たんです!」
私はスマホの画面を見せました。そこには、聞いたこともない取引所のアプリと、右肩上がりのグラフが映し出されています。
天城「いいかい、舞ちゃん。これは『投資』じゃない。君専用にプログラムされた『集金用ミニゲーム』だ」
舞「えっ!?」
天城先生は冷ややかな目で私のスマホを指さしました。
天城「2025年から2026年にかけて、AIを使った『ディープフェイク』技術は飛躍的に向上した。ビデオ通話のカクつきは、回線のせいじゃない。リアルタイムで別人の顔を合成する際の処理落ちだ。君が見たアランは、存在しないポリゴンデータだよ」
舞「そ、そんな……でも、利益はちゃんと出てます!」
天城「画面上の数字はね。じゃあ、それを今すぐ『出金』できるか試してみなよ」
◆ 数字で見る「詰み」の構造
天城先生がはじき出した、この詐欺の典型的なパターンのシミュレーションがこちらです。
【詐欺業者の回収フェーズ予想】
- 現在の舞ちゃんの投入額:10万円
- 画面上の利益:3万円(合計13万円)
- 次の要求:「結婚資金にはあと500万円必要。今ならAIが確実なトレンドを検知した」
- 結末:追加送金後、出金しようとすると「税金」や「保証金」を請求され、永久に引き出せない
天城「この『利益』は、君を信用させて課金させるための『ログインボーナス』に過ぎない。ゲーム運営(詐欺師)は、君の財布の紐を緩めるために、少しだけ飴を与えているだけさ」
舞「嘘……だって、アランは『君との未来のために』って……」
天城「そのセリフ、マニュアルの1ページ目に書いてあるよ。さあ、現実を見ようか」
(後半へ続く!)