断ることは、自分を守ること。親子で育てる「マネーリテラシー」と家庭の防衛策

「友達にお金貸して」と言われたら? 子供を一生守る『断る勇気』とマネー教育の授業

こんにちは。

突然ですが、もしあなたのお子さんが学校から帰ってきて、「ねえ、友達にお金を貸してって言われたんだけど、どうしたらいい?」と聞いてきたら、どう答えますか?

あるいは、友達と遊びに行くときに「みんなにおごりたいからお小遣いを多めに欲しい」と言い出したら?

ドキッとする質問ですよね。

「友達なんだから助けてあげなさい」と言うべきか、「絶対ダメ」と突っぱねるべきか。 実はこれ、単なるお小遣いのやり取りの話ではありません。現代社会を生きていく上で最も重要な**「リスク管理」「自己主張(バウンダリー)」**の教育をする、絶好のチャンスなのです。

私たち大人世代が子供だった頃とは違い、今はスマホ一つで世界と繋がり、目に見えない金銭トラブルや搾取の構造が子供たちのすぐそばに迫っています。

今日は、大切な子供を一生守るための**「断る勇気」と、それを支える親としての「マネーリテラシー」**について、少し深く掘り下げてお話ししましょう。


【リテラシーの核】なぜ「NO」と言えることがリスク管理なのか

まず大前提として共有したいのは、**「お金の貸し借りは、友情を深めるどころか、確実に破壊する」**という冷徹な事実です。

お金の貸し借りが友情を壊すメカニズム

優しいお子さんほど、「困っている友達を助けたい」「断ったら嫌われるかもしれない」という心理が働きます。しかし、ここには大きな落とし穴があります。

お金を貸した側は、心のどこかで「感謝してほしい」「早く返してほしい」と思います。一方で借りた側は、時間が経つにつれて感謝が薄れ、「催促されてウザい」という逆恨みの感情さえ抱くことがあります。 結果として、貸した側がモヤモヤし、精神的に消耗し、最終的には関係が破綻する。これは大人の世界でもよくある話ですが、子供の世界ではもっと残酷な形で現れます。

「NO」と言うことは、友達を見捨てることではありません。むしろ、**対等で健全な友人関係を長く続けるための「必須スキル」**なのです。

「おごり・おごられ」とネット詐欺の入り口

さらに現代で注意したいのが、「貸し借り」だけでなく「おごり・おごられ」の問題です。

「今日は僕がジュースをおごるよ」 一見微笑ましい光景ですが、これが常態化すると危険です。「あいつと遊べばタダで飲み食いできる」と認識された瞬間、対等な友達ではなく「便利な財布(搾取の対象)」へと変わってしまいます。

また、この「断れない心理」は、ネット上のリスクにも直結します。 SNSでの「簡単にお金がもらえる」「ゲームのアイテムをあげるからパスワード教えて」といった甘い誘いに対し、きっぱりと「NO」と言えない子供は、格好のカモになってしまいます。

つまり、リアルな場での「断る力」を養うことは、将来的な詐欺被害やネットトラブルを防ぐための、最強の防具になるのです。


今日からできる親子ワーク:「お断りロールプレイング」

では、具体的にどうすればいいのでしょうか。 精神論で「断りなさい」と言うだけでは、子供は動けません。いざその場になると、言葉が出てこないからです。

そこで提案したいのが、親子で行う**「お断りロールプレイング」**です。 避難訓練と同じで、セリフとして練習していない言葉は、緊急時には絶対に出てきません。以下のテクニックを使って、具体的な「断り文句」を練習させてあげてください。

鉄則は「自分のせいにしない」こと

子供にとって「自分の意思で断る」のはハードルが高いものです。 そこで有効なのが、**「自分以外のせいにする(外部に責任を持たせる)」**というテクニックです。

  • 「ごめんね、うちは『お金の貸し借りは絶対ダメ』っていう家訓があるんだ」
  • 「お父さん(お母さん)にバレたら、ものすごく怒られるから無理なんだ」
  • 「お小遣い帳を親に見せないといけないから、貸すとすぐバレちゃうんだ」

こうすることで、子供は「僕は貸してあげたい気持ちはあるんだけど、ルールだから仕方ない」というスタンスを取ることができます。これなら、角を立てずに断ることができますよね。

魔法のフレーズ「先生(お父さん)に聞いてみるね」

もう一つ、最強の武器となるのが**「確認する」というクッション言葉**です。

もし「今すぐお金が必要なんだ」「誰にも言わないで」と迫られたら、こう返すように練習しましょう。

  • 「わかった。じゃあ、いいかどうか先生(または親)に聞いてみるね

やましいことがある相手なら、大人の介入を嫌がって「あ、じゃあいいや」と必ず引きます。 この「ワンクッション置く」という行動は、将来社会に出たとき、怪しい契約や詐欺的な勧誘から身を守る際にも非常に役立ちます。即決せず、必ず持ち帰る。この癖をつけさせましょう。

声に出して練習する重要性

さあ、ここからは実践です。 お風呂の時間や夕食の後など、リラックスしている時に、親御さんが「お金を借りに来る友達役」を演じてみてください。

親: 「ねえ、300円貸してよ。明日絶対返すからさ!」 子: 「ごめん! うちは貸し借り禁止って決まってるんだ」

親: 「えー、ケチだなあ。誰にも言わないからさ」 子: 「でも、親にバレたらスマホ没収されちゃうから、無理!」

このように、実際に声に出して言うことが重要です。笑いながらで構いません。「上手だね! その言い方なら相手も諦めるよ」と褒めてあげれば、子供の中に自信が生まれます。


断る勇気は「自己肯定感」から生まれる

このトレーニングを通じて子供に伝えたいのは、「断るあなたは、決して冷たい人間ではない」ということです。

大切な友達だからこそ、線引きをする

断るという行為は、自分自身を大切にすること(セルフケア)であり、相手との間に適切な境界線(バウンダリー)を引くことです。 「嫌われたくないから」といって言いなりになる関係は、友情ではなく従属です。

「本当の友達なら、断ったくらいで離れていかないよ。もしそれで離れていくなら、その子とはそれまでの関係だったってことだよ」 そう伝えてあげることで、子供の自己肯定感は守られます。

親が見せるべき「お金に対する毅然とした態度」

そして何より大切なのは、私たち親自身が、お金に対して毅然とした態度を見せているかどうかです。 親がなあなあでお金を管理していたり、断りきれずに無駄な出費を重ねていたりすると、子供はそれを敏感に感じ取ります。

「お父さんとお母さんも、大切なお金はしっかり管理しているよ。だからあなたも、自分のお金と権利を守れるようになってね」 そう胸を張って言えるよう、私たちも背筋を伸ばさなければなりません。


子供の将来を守るために、親が今すべき「お金の準備」

ここまで、子供の「心」と「スキル」を守る話をしてきました。 ですが、子供を守るためにはもう一つ、絶対に欠かせない要素があります。

それは、**親である私たち自身の「経済的な基盤」と「心の余裕」**です。

精神的な余裕は、経済的な余裕から

子供に「NOと言える強さ」を持たせるには、帰る場所である家庭が、安心できる安全基地でなければなりません。 しかし、親が将来の学費や老後資金、住宅ローンなどの不安を抱え、ピリピリしていたらどうでしょうか? 子供は親の顔色を伺い、自分のトラブルを相談できなくなってしまいます。

「教育資金は足りるだろうか?」 「今の家計状況で、将来のリスクに耐えられるだろうか?」

こうした漠然とした不安は、知らず知らずのうちに家庭の空気を重くします。 子供にマネーリテラシーを説く前に、まずは司令塔である親が、家計の防衛力を盤石にしておく必要があります。

プロの視点で「家計の防衛力」を高めておく

とはいえ、自分たちだけで将来の収支を完璧に計算するのは困難です。 節約雑誌を読んで食費を数千円削るよりも、もっと根本的な「家計の構造改革」が必要な場合も多いのです。

そこで私が強くおすすめしたいのが、一度しっかりとした**「プロによる家計の健康診断」**を受けておくことです。

私たちも病気の予防には健康診断に行きますよね? それと同じで、家計にもプロ(ファイナンシャルプランナー=FP)の目を入れることで、自分では気づかなかった「無駄」や「リスク」が見えてきます。

  • 今のペースで教育資金は本当に足りるのか?
  • 万が一の時、家族を守れる保障はあるか?
  • 逆に、入りすぎている保険を解約して、貯蓄に回せないか?

これらを客観的に分析してもらうだけで、「なんとなく不安」という状態から、「対策はできている」という自信に変わります。この自信こそが、子供に向き合う余裕を生むのです。

今は、オンラインなどで無料で何度でも相談できるFPサービスが充実しています。 強引な勧誘を心配される方もいるかもしれませんが、最近の優良なサービスは「納得できなければ断ればいい(それこそ『NO』の練習です)」というスタンスのところが多いので、安心して利用できます。

子供にお金の教育をする「先生」としての自信を持つためにも、まずは現状を把握してみることをお勧めします。 以下のリンクから、実績のあるFPへの無料相談予約ができます。キャンペーンを行っている場合もあるので、今のうちにチェックだけでもしておくと良いでしょう。

マネマッチ

まとめ

「友達にお金貸して」と言われたら。 それは、子供が大人への階段を一つ上るための、大切な試練です。

  1. お金の貸し借りは友情を壊すと教える。
  2. 「親のせいにする」「確認する」という具体的な断り技を授ける。
  3. 実際に声に出してロールプレイングをする。

そして親である私たちは、子供が安心して社会に羽ばたけるよう、家計という土台をしっかりと固めておくこと。

「断る勇気」は、自分を大切にする勇気です。 今日の夕食の時、ぜひお子さんと「もしも」の話をしてみてください。その会話が、10年後の子供を守る盾になるはずですから。

(※本記事の情報は執筆時点のものです。金融商品や保険の契約に関しては、ご自身の判断と責任に基づいて行ってください。)

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