若者はなぜ消費しなくなったのか?

よく聞くと思いますが、最近の若者は「車離れ」、「酒離れ」等、購入意欲がないってよく言われますが、なぜかってわからないでもない感じがする。ちょっとデータを見てみました。まずはじめに、年収の推移を調べて見ました。

平均年収の推移

K’s Affiliate Strategy. 平均年収の推移)

平成9年(1997年)の約470万に比べて、平成27年には420万円程度に減っています。その割合は、89%程度(約50万)です。

↑ 消費者物価指数(1950年の値を1.00とした時、持家の帰属家賃を除く総合、全国)(1950-2018年、2018年分は直近月)

ガベージニュース 消費者物価指数)

次に消費者物価指数の推移ですが、1997年に比べてほとんど変わっていません。

この2つのグラフをみても、ちょっと不思議ですよね。年収が減っているのに物価指数が変わっていません。ってことは少なくとも、その分、物を買うことができないってことだと思います。20代の方たちは少なくなった時点から始まっていますので、その収入の中で収まるようにして、物を買っていないのだと思います。30代の方たちは、給料が上がらいではなく、下がっていっているのに、そもそも物を買おうとは思わないですよね。また、子供もいれば貯金に回すので更に出費を控える傾向になると思います。40代の人も30代と同じような感じかもしれませんが、年収上昇を経験しているので、消費意欲が高い傾向があると思います。また、給与には粘着性があり、一度上がったものは下げづらい傾向があるため、現状が高いのかもしれません。50代以上にあっては、給与の粘着性で下がりませんし、そもそも自分達が給与を下げるかを決める年代にもなっていますので、言い方はわるいかもしれませんが、逃げ切れるタイプだと思います。60代以上は年金時代で安泰ですね。また、医療も自分達が作った法律によって助かります。こう考えると、わりを食っているのは、20代、30代なのかもしれません。それなのに、購買意欲がないって言われてもって思ってしまいますよね。

ちなみに次のようなグラフもあります(支出一覧)。

ちょっとグラフが表示できなかったのですが、統計局の家計調査の結果を示しています。その中で支出割合および支出金額が増えているのが、通信、交通・通信、他の諸雑費(医療保険料?)、保険医療、調理食品(弁当)とかでした。推定の結果を述べますと、上記の項目が値上がりしているから、その他に回すお金がまずないってことですかね。

↑ 小型乗用車の価格(国産・1500cc超-2000cc以下、2017年以降は国産・普通乗用車、円)(1970年-2018年、2018年は直近月)

ガベージニュース 小型乗用車の価格)

また、車離れに関しても、昔は給料の上昇に比べて自動車の価格が上がっていませんでしたが、2000年以降は給料は下がる上に、車両価格も上がっているので購入を控える傾向になっているのだと推定されます。軽自動車においても、機能の押し付けもあって、初期費用が100万を越えることが一般的になって、若者が取得するのは簡単ではなくなっていると感じます。

そもそもの収入が少ないため、嗜好品に手をつけることができないのが、若者の〇〇離れを助長しているのではないでしょうか?給料が上がったとしても、これまでの状況・気持ちを変えることは難しいのでそう簡単には〇〇離れはなくならないように感じます。

資本主義に疲れてきているのかもしれませんね。どこかで聞いた物語のように。

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