現金を持ち歩く機会が減ってきていませんか?この質問に対して、約半数はハイと答えるようです。総務省の平成28年度の家計消費状況調査年報には、49%の世帯で電子マネーを使用していると答えています。使っている金額は、月に2万程度ですので、コンビニや交通系カードが主かもしれません。しかし、年々増えてきています。
1.電子マネーの種類
電子マネー比較サイトでは、数多くの種類があるようです。主なモノは、Suica,nanaco,waon,pasmo,Quicpay,IDあたりでしょうか?大まかには、交通系、コンビニ系、金融系、キャリアって感じでしょうか?交通系が一番電子マネーの恩恵をうけているのではないでしょうか?これまで、切符売り場に並んで購入していたものが、自動改札口でカードをかざすだけで決済完了。小銭を出さなくていいので、かなり簡単になりましたよね。一部では、このカードをかざすだけでも昔に比べたら、渋滞しているみたいですが、最近ではなれてきた感じですね。nanao,waon等のコンビニ系もコンビニでは小銭を使うことが多く、スマートに払うのにカード決済は楽ですね。コンビニ側においても現金を処理する事がなくなるので、現金の受け渡しミスをへらす事ができてメリットはあると思いますね。受け渡しのミスは、あまりないように思えますが、よく発生しているようですよ。
電子マネーで一番面倒なのが、チャージです。このチャージがないのが、JCBが運営するQuicpayです。クレジットカードの電子マネー版なので、チャージなく使えます。しかし、以前は対応店が少なく、カードを出しても大差ないお店ぐらいしかつかませんでしたので、メリットが薄かったですが、コンビニ系にも普及していているので使用頻度が増えて来ているように感じます。IDやPASMO等は、オートチャージ機能(ある金額以下になると勝手に振込を実施する)が備わっていて、チャージいらずで、クレジットカードのように使えるようになってきています。
2.決済額の推移
経済産業省が発表しているFinTechビジョン(2017年5月)の中では、キャッシュレス決済額と民間最終消費支出に占める比率が示されており、2008年~2015年の間で12%から18%まで上がって来ている。クレジットカードがそのほとんどを占めているが、電子マネーも増加してきている。海外とのキャッシュレス決済比率では、韓国・中国が高く、日本はそれらの半分以下の比率しかない。元々、キャッシュレス決済をしたくても、対応する機器がないこともあるため、諸外国に比べて低い事は対応する店舗が少ないことが起因していると思います。また、使えるカードが異なっているとわざわざ複数にチャージしたりは面倒ですので、使う人が減りますよね。ちなみに、「電子マネーを使わない理由を聞いてみた」のサイトで、アンケートが実施されていまして、第1位 面倒、第2位 使える店舗が限られる、第3位 クレジットカードで十分、第4位 怖い 4位までで全体の94%となりますので、概ねこれらを排除できれば普及しそうです。
※FinTech:「ファイナンス(Finance)」と「テクノロジー(Technology)」を組み合わせた造語。最近のIoT(モノのインターネット)に合わせて、ブームになってきている。
3.今後の銀行は?
電子マネーの普及に伴って、よく、銀行は危ないと言われていますが、どうなのでしょうか?銀行で減少していくのはATMの利用頻度と引き出し業務利用の頻度でしょうか?これらの手数料料金はなくなるでしょう。しかし、Fintechになるとしても、現金を一時入れておく袋は必要ですので、その袋が銀行であることは変わらないのではないでしょうか?各企業が現金を老いている場所も銀行であればなおさらではないでしょうか?手数料は減りますが、元金はこれまでと変わらない気はします。まあ、ゼロ金利時代で、金利も少なくなって来ており、その他の収入源を求めていくと、手数料収入と証券への参入でしょうか?Fintechによって、手数料収入は減る可能性はあります。しかし、銀行は一般的には安泰なのではないでしょうか?逆に、顧客を取り込む好機なのかもしれません。例えば、ATMを使う人が減って、窓口で対応できるようになれば、対面で出金以外のお話ができるので、その他の機会が増えるのではないでしょうか?ATMのメンテナンス費用もいらなくなるのでは?
4.電子マネーのメリット
電子マネーを使うことによるメリットをちょっと考えてみました。チャージ型では、子供に与える金額を一定にすることができ、子供もカードのみを管理するだけでいい。また、出金を管理することができるので、親としても何を購入したか確認ができます。子供のプライベートもあるので、ほどほどにしないといけませんけどね。2つ目は、出金の手間がないことです。また、手数料がかからない。銀行のATM等は早く閉まってしまって、引き出しできないことが多いので、この手間がなくなるのは楽ですね。3つ目は、家計簿を勝手につけてくれることです。家計簿ってかなり面倒ですよね。これをすべて記帳してくれるんです。現金が足りるかなと心配する必要がないのも安心ですけどね。
5.デメリットは?
使いすぎる可能性はあります。物質がないので、使った実感がなく、人によっては使いすぎる可能性が高い。仮想通貨で最近流出したとニュースで騒がれていますが、同じようなことが発生する可能性もあります。この部分について、銀行側がメンテナンスしてくれるといいんですが。この安心料を払うってビジネスもありだと思いますけど。日本人は皆保険に慣れていて、保険が大好きなので。
こう考えると、あまり、デメリットはないですね。対応店舗が増えてくれば、支払い額は飛躍的に増えそうです。