BIMをご存知ですか?ほとんどの人はしらないかもしれませんね。
BIMは、Building Information Modelの略であり、これまで平面で書いていた図面を立体で作図し、その物体に素材等の情報を入れたモデルのことらしいです。まあ、ざっくりというと3DCADで設計して視覚的にわかりやすくしましょうって感じなんですが、最初はわかりやすくなくても、設計者ならわかるでしょと思っていました。今回、古い本になるのですが、「業界が一変するBIM建設革命、山梨知彦、2009.2」を読みまして、ちょっとやってみようかなと思いました。まあ、自分は建設関係ではないので、考えをいただくのですが、この本の中でちょっと気になった部分があります。
模型が作られていた。
ルネッサンス時代に作られたサンタマリア・デル・フィオーレの建設にあたっては、当時の天才達が設計に携わったと思いますが、その人たちでも模型を作ってどのようなものできるかを確認していたようです。この模型以外にも多くのものを作って確認を行っていたようです。昔の人は手作業が多かったと思いますし、今に比べて現物を見る機会が多かったと思うのですが、それでも模型を作っていた事を考えると立体で見えることの大切さを感じました。
(引用:http://sumainoact.blog58.fc2.com/blog-entry-1891.html?sp)
本書は,2009年に発刊されたこともあり、建設業界が大変だった時なのか、経営に関する形でどの発注方式が良いかが書かれています。どの形も一長一短でケースにより変わるように感じますね。人がいるかいないかでも変わりますのでその時代にあったものを選定することが重要だと感じました。
なぜ、今頃になってBIMに挑戦するのか?
鹿島建設等では、2000年あたりからBIMが導入されているようですので、かなりスタンダードになってきているのでしょうか?なぜ、今かといいますと、下記の点が大きいとおもっております。
・パソコンの性能が追いついている(一般的なパソコンでも処理しやすい)。
・3DCADの価格が落ちてきた。また、タブレット等の閲覧用のアプリも多くある。
・労働人口が減ってきている(設計人員が減ってきている)。
要するに、お金をかけなくても容易に作成ができそうだからです。2009年あたりでは、大きな会社のみでしかできなかったことが、10年で小規模の会社でも実施できるようになるくらいにパソコンの性能向上が著しいみたいですね。2000年あたりだと、製図盤などで手書きをしていたことが本書には書かれていますが、すごい進歩ですね。正直、今どき平板測量なんてもの自体しませんしね。トータルステーションで一発ですね。
BIMのデメリットは?
これは単純に作成に時間がかかる点ですね。また、ソフトの使用になれる必要がある。正直、平面図で行っても施工はできていますので、今の状態の方がより少ない工量で仕事が終わるので効率的かもしれませんが、正直、設計者以外はどのような感じかはすぐには理解できません。
メリットは?
今から挑戦しようとしているので、メリットの方が強く書いてしまいますが、他者との認識共有が早く、認識違いが生じにくいと考えられます。他にもたくさんあります。平面図で記載する場合、個別で作成している図面があると、整合させる時に間違いが起こる可能性がありますが、全てが一括でかかれた3DCADでは、同一ファイルで平面図、立面図等を作成できるので、整合のミスが起きない。また、施工後のコンクリート内に何が入っているか確認しやすい。などなど。数多くのメリットがあるように感じます。
また、3DCADに時間軸をのせた4Dの考えが示されてもいました。時間軸を見ることで、施工時の干渉もチェックできますし、作業時の安全確認もできるのではないかと感じました。ドローンによるレーザー測量も最近では、出始めているので、この点群を使用することにより、さらに3DCADの真価が発揮できるのではないでしょうか?
20年くらいで、手書きから電子データになり、電子データの高度化があり、3Dプリンタによる模型作成までいくと技術の進歩はすごいと感じます。
導入できるように、説明の資料作りをしたいと思います。ある程度は、省略化できるようになってきているので、試験的に実施していきます!!
※ちなみに、BIMの参考ページは、下記のとおりです。
・https://www.cadjapan.com/
・http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1809/06/news016.html
日本建設業連合会(日建連)が発表した内容で、設計者と施工者で工夫した点および課題が記載されていましたので、引用させていただきます。
BIMモデルを活用する上で、工夫した点に関しては、ハイスペックなBIM用PCの導入・貸し出し、現場でのBIMオペレーターの育成、フリービュワー配布といったBIM製作・運用環境の整備の他、毎週の打ち合わせや支援部門と作業所の密な連携など、取り組み開始時には関係者間でルールを決めることが重要なことが分かった。
施工BIMに対する課題では、人材不足が最多で、次いで作業所へのBIM教育、設計変更への対応や最新版の管理が目立った。他に運用ルール作り、図面との併用、モデル数量と契約・施工数量の不一致、元請のリーダーシップなどもあった。技術面では、データが重いことや要求されるPCのスペック、BIMツールの機能不足、施工計画での仮設ライブラリ不足などが寄せられた。